本当に望んでいた、予期せぬ喜びが訪れると、感情は言葉にならない。
拭っても拭っても、頬を伝い続ける涙を善之介は堪えることができなかった。
…と同時に、むくむくと沸き上がる情欲の炎。
「…善之介聞いてる?」
電話の向こうの状況が分からず、長い沈黙に不安になり、知広が尋ねる。
「…うん。…うん、聞いてる。…今家?」
「…うん。ベッドの上。」
家であることを確認しながら、電話の向こうでは、喜びで天にも昇る気持ちでいっぱいで涙しているのと裏腹に、善之介は悪魔のように囁いた。
「ともぴょん、本当にオレのこと好きなの?」
「…え?」
不安そうな知広の声が聞こえる。
「ともぴょんが、本当にオレのことが好きだっていう証拠、見せてよ。」
「…証拠って?」
「オレのこと思って、ひとりエッチしてよ。脱いでさ。」
善之介が目頭を指で擦りながら、しかし、口許には下卑た笑みを浮かべながら、指示を出す。
「右手で首筋から乳首触って。」
「…え?…あ、、、うん。。。」
ゴソゴソと音がする。
衣服を脱いでいるのだろう。
「…んっ…あ…」
しばらくすると、知広が小さく漏らす嬌声が聞こえ始めた。
「相変わらず、乳首感じやすいね。自分で触ってるだけでしょ?気持ちいい?」
善之介がニヤニヤしながら尋ねる。
「…う…うん………ふっ…あ………」
知広が健気に、感じながら答えた。
「…ねぇ。善之介…チンコ弄っていい?」
「ともぴょん、早くない?」
「…ん…善之介の声、聞きながら思い出してしてたら、…ちょ…硬くなってきたから。。。」
知広が涙声で訴える。
知広が感じながら自らの名前を呼ぶのに、キュンと胸が締め付けられた。
「いいよ。」
善之介は、胸が高鳴るのを抑え、静かに指示を続ける。
「動画でチンコ写して。続けて。」
知広は素直にカメラで写しながら、自らをしごき始めた。
「うん………うっ………あ………あっ………は………」
荒い息づかいに、うめき声が混じる。
息づかいが荒く早くなるのに従い、知広のぺニスは硬さを増し、ぬるぬると我慢汁を出し始めた。
「うん……あっ……善之助………善之助っ!…好き!!!」
知広のぺニスからびゅるびゅると白い精液が勢いよく出る。
「ともぴょん、相変わらず早いね。」
善之介が動画を見ながら呟いた。
「ともぴょん、その精液、ディルドにつけてさ、オレのことだと思いながら、自分でケツに出し入れしてみて。」
「…え。」
思いがけない善之介の指示に、知広は愕然とした。
―オレは善之助の玩具なのだろうか?
善之介のものだと思っていた自らを、道具で自ら汚すことに、知広は抵抗を覚えた。
急速に胸から腹のあたりが冷えていくのを感じる。