「くわえてよ。」
家に帰っても善之介の暴力的なセックスは続いた。
抵抗もできず、言われるがままに善之介のぺニスをくわえた知広の頭を押さえつけ、善之介は無情にも腰をふる。
喉の奥を突き上げられ、むせかえるのを必死に耐え、涙目になりながら知広はされるがまま。
「飲み込みなよ。」
口の中に射精された精液を知広は一思いに飲み込んだ。
「…う…うぅ…ううう」
顔をくしゃくしゃにして涙する涙する知広のことを気にかける様子はない。
「もっかいしゃぶって。」
知広は顔を伝う涙を拭い、善之介のぺニスを再びくわえ、チロチロと舌を這わせた。
「痛いっ!!!!!あ…善之介っ!!!!!」
この日の善之介は本当に怒っていたのだろう。
いつもは入念に、知広が感じるところをしつこいぐらい丁寧に愛撫することも、前戯すらなく、知広の尻にぺニスを挿入してきた。
「痛ぁっっっ…あ…あ…んっ。んっ。」
知広は泣きながら痛みに耐えるのもよそに、善之介は欲望の赴くままに動いた。
知広の体をねぶり、噛みつき、キスマークをつける。
「…んっ!…んっ!…あぁ。」
知広は泣きながら顔をしかめ、ため息をついた。
自分勝手で非情で、気持ちよくないセックスをただただ耐えた。
性欲処理のためだけの自己満足なひどい…ひどいセックスだった。
「…はぁ。」
善之介が知広のなかに射精し、ずるりとぺニスが引き出される。
終わったら…善之介は「ひどくしてごめんね。」なんて言いながら、オレにキスして、仲直りでもできるのだろうか…
そんな淡い期待をしていた知宏に背中を向け、善之介は何も言わず、寝息をたて始めた。
「善之介…寝てるの?」
全身が冷えていくのを知広は感じた。
ポロリと涙が頬を伝う。
別にオレは善之介のこと好きじゃないのに。
悲しかったのか悔しかったのか分からない。
性欲処理に自分の肉体を使われたように感じられて、寂しかったのかもしれない。
善之介以外の、女とも男ともしゃべらず。
図書館で静かに善之介だけを待ってたら、明日は許してくれるだろうか。
知広は健気に考えながら眠りについた。