セックスしたあと、オレたちは眠っていたようだ。
風呂場で失神したせいもあったのかもしれない。
今日もいろいろあって疲れてしまった。
今ただ眠りたい。
現実が夢なのか。
夢が現実なのか。
夢か現か分からなくなればいい。
善之介がオレの後ろ手ごそごそするので目覚めたときには、外が白んでいた。
6時前だろうか。
微睡みのなか、善之介がオレを後ろから抱き寄せ耳元にキスをする。
抱き寄せた手は、しばらくオレの腹を撫でていたが、触れるか触れないかのように。
柔らかく円を描きながら、腹から下腹部、そして、オレ自身の方へと降りていく。
「…んんっ」
棹からカリのほうをゆるゆるといじられ、オレは、たまらずピクリと身体を震わせた。
善之介はゆっくりとやさしくオレのカリをなで続ける。
「…ん………やめて…」
オレは善之介のほうに身体ごと向き直った。
善之介は目を瞑って眠っているようだった。
長いまつげが頬に影を落としている。
きれいな横顔だった。
「…やめない。」
目は瞑ったまま。
両手でオレの腰を抱き寄せた善之介の手が、オレのケツをねっとりと撫でまわす。
そして、オレの唇を塞ぐように、キス。
「…ふ」
ゆっくり舌を絡ませあい、口のなかを愛撫されるのが心地よい。
気だるい空気のなか、このまま溶け合って、オレたちはひとつになるんだろうか?
これは現実なのだろうか夢なのだろうか…
オレは夢であってほしいと思った。
夢ならあるいは―
男と寝ることもありなのかもしれない。
そして、夢なら、このまま永久に覚めないでほしいと思った。
白いシーツにくるまれたまま、永遠に二人だけ。
抱き合ったまま眠り続けてもいいだろう?