マワタデクルム。~A King’s Suffering~

2021.1.4作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

―――オレの愛は報われない。 つい数週間前まで、坂本はほとんど無意識に、ぼんやりと信じていた。 自分はゲイだから、愛しても報われない。 報われないならいっそ愛さない。 ―――てか、「愛してる」って何? その答えは今もよく […]

2021.1.3作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

坂本がふっとやさしく微笑みかける。 悠希の細い肩を抱きながら、後ろへ倒し、両脚を持ち上げた。 「挿れるよ?」 悠希の尻の穴に、硬くなった坂本自身が押し当てられる。 悠希は瞳を閉じた。 「………あっ」 悠希が背後のシーツを […]

2021.1.2作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

「…キングが勃った!」 悠希が坂本の耳元でついつい呟く。 坂本は悠希の肌から唇を離し、ふっと吹いた。 「…クララが立った!ぐらい感動的でしょー。」 微笑む坂本の瞳のなかに自分が映っている。 悠希も思わず微笑んで、頷いた。 […]

2021.1.1作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

「…つーかさ。」 坂本は強く抱き締めていた悠希の身体を少し離し、悠希の顔を正面から見た。 「忘れさせてくれる?」 悠希は黙って頷いた。 瞳を閉じる悠希に、坂本は顔を近づけ、右手で頬を撫でて、口づけをした。 軽い口づけのあ […]

2020.12.31作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

「…オレ、坂本とセックスしなくていいよね?」 知広は心配そうに眉をひそめ、坂本と悠希の顔を交互に見た。 「いいよ。」 知広の言葉尻に被さる勢いで、坂本が即答する。 「…てゆーか、オレと『セックスしなくていい』とか、地味に […]

2020.12.30作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

拉致監禁と強制性交等致傷罪の被害者として、悠希は、刑事に事情聴取を受けた。 事の顛末はあっさりとしたものだった。 土曜日の夜、血相を変えて居酒屋を出て行く坂本の異常な様子を察して、岳史たちキングの仲間が警察に通報。 上野 […]

2020.12.29作成 

A King’s Blessing

(2020.12.19更新)

悠希が目覚めると、白い天井が見えた。 そこは固いベッドの上で、頭には包帯。 ごわごわとした病衣を着せられていることから、ここは病院なのかなと、悠希は思った。 窓からはブラインド越しに朝陽が差し込んでいた。 右手は指と指を […]

2020.12.28作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

坂本が重い瞼を開くと、薄明かりのなか、5、6人の人影が見えた。 瞼は腫れぼったくズキズキ痛む。 先程殴られた影響だろうか。 坂本の瞼は大きく腫れ上がっていた。 「………う。」 坂本は身を起こそうとしたが手足を縛られ、辛う […]

2020.12.27作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

「んーーーーーーー!んーーーーーーー!!!」 ―――身体が熱い。 だらりと舌を出し、腰を捩らせ叫び続ける。 悠希にはこの数十分が数時間に感じられた。 「んーーーーーーー!んーーーーーーー!!!」 涙を溢すだけでは耐えきれ […]

2020.12.26作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

「お、いいツラしてんな~。」 悠希が横たわる薄暗い部屋へと、本郷が入ってきた。 手には携帯電話のカメラを構えている。 「艶かしいね~。」 携帯電話の動画で撮影されていることに、悠希は気づいた。 「んんんー!」 ―――辞め […]

2020.12.25作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

19時。 中目黒に着いた悠希は正面改札を出て右手のセガフレードの前で坂本がやって来るのを待っていた。 「中目黒着いたけど今どこにいるの?」 音沙汰もなく不安なまま、悠希は20分ほど待って、ようやく坂本にLINEを入れた。 […]

2020.12.24作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

「何これ何これ何これ!?超イケメンじゃーん!!!」 坂本が席に戻ると、ゲイビ仲間のひとりの携帯電話に群がり、みんなが盛り上がっていた。 「すっげーね。ドエロいじゃん!!!」 「おっ!キング~戻ってきたか~。岳史(たけし) […]

2020.12.23作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

「…悠希と本当になんも話してないの?」 知広が感情を圧し殺したような低い声で尋ねる。 「…うん。」 坂本は能天気に答えた。 「…あのさ。LINEとかで言うことじゃないかもしれないんだけど、アイツ…」 知広がゆっくりと話す […]

2020.12.22作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

週末土曜日20時半―――渋谷。 今週末は来なくていいと本郷から言われていたので、坂本はゲイビ男優仲間と飲んでいた。 ゲイからバイセクシャル。 職業も学生からフリーターまで様々だったが、基本的にはみんな一様に金はなかった。 […]

2020.12.21作成 

Gang! Bang!

(2020.12.19更新)

ソファの脇にあるカフェテーブルの上に置いてあった、坂本のケータイ画面が光る。 「今度の土曜日、会える?ともぴょんも来るんだけど。」 LINEのポップアップが出ているのが、本郷の目に入った。 坂本は本郷の部屋のシャワーを浴 […]

2020.12.20作成 

Painful Rainy Days

(2020.12.16更新)

蒸し暑いものだから、悠希はベランダの窓を明け、ベッドでゴロゴロ考え事をしていた。 しとしとと雨粒が落ちる音が聞こえる。 ―――僕が坂本にできることはなんだろう。 六本木のラブホテルでセックスできなかった時のことを思い出し […]

2020.12.19作成 

Painful Rainy Days

(2020.12.16更新)

勃起しなくても、次の撮影のスケジュールはやってくる。 坂本は珍しく勃起促進ドリンクを飲んだ。 「…悠希と付き合ってんの?」 「…悠希、お前のこと大好きだし。」 「なんで悠希と付き合わないの!?意味分かんないんだけど!!! […]

2020.12.18作成 

Painful Rainy Days

(2020.12.16更新)

善之介は右肩にしなだれかかる知広に腕枕しながら、快楽の余韻に浸っていた。 知広の右頬を撫でる。 知広は構わず虚空をぼんやり眺めていた。 今夜の知広は心ここにあらずだと善之介は思っていた。 知広の瞳の置くには、自分がいない […]

2020.12.17作成 

Painful Rainy Days

(2020.12.16更新)

知広は坂本のほうをチラリと見た。 泣くのを堪えているような歪んだ表情に目が釘付けになる。 知広のの頭の中にある、自分が傷ついて泣いている時も、いつもヘラヘラして笑顔でいる坂本のイメージが上書きされる。 「………そんなこと […]

2020.12.16作成 

Painful Rainy Days

(2020.12.14更新)

「…雨か。」 ポツリポツリと雨垂れが落ちる。 坂本は窓の外を眺めて呟いた。 ゼミの教授が授業で使う資料を配布したいととのことで、坂本は資料の印刷を手伝っていた。 教授が書いた分厚い本の指定の箇所を1ページ1ページめくりな […]

2020.12.15作成 

Weekend, the End

(2020.12.14更新)

その日、本郷武人は撮影の打ち上げで朝まで飲んでいた。 東の空は白んでいた。 薄紫の空を、真っ黒なカラスがカァカァと飛んでいく。 宵の澄んだ空気が酒で少し蒸気した頬を刺し、酔いを少し冷ました。 夜通し遊んだ外国人や若者たち […]

2020.12.14作成 

Weekend, the End

(2020.12.13更新)

「はぁ………はぁ………。」 悠希の舌の動きに呼応するかのように、坂本は腰を振っていた。 目がとろんと虚ろになり、半開きの口からは吐息が漏れる。 「…あ………はぁ………………。」 ―――ともぴょん。 ぼんやりと虚ろな意識の […]

2020.12.13作成 

Weekend, the End

(2020.12.13更新)

坂本はトイレを出て、悠希の手首を掴んでぐんぐん大股で歩いた。 悠希は前につんのめりながら坂本に引っ張られる格好だ。 背面から外国人が聞いたことのない言葉で叫んでいるのが聞こえた。 クラブを出ても坂本は歩を緩めることはなか […]

2020.12.12作成 

Weekend, the End

(2020.12.12更新)

「…む、村瀬!?!?!?!?」 突然背面の個室が開いて坂本が出てきたものだから、悠希が大きな目をさらにぱちくりとさせた。 悠希の顔をなめ回していた外国人が咄嗟に身を離す。 「…お前、こんなところで何やってんの?」 坂本が […]

2020.12.11作成 

Weekend, the End

(2020.12.11更新)

響き渡る電子音に身を任せながら、坂本は、ホールの隅のほうに座って静かにグラスを傾けていた。 一時的なものだろうが、腹に響く重低音に、胸につっかえた痛みが溶けていくのを感じる。 爆音のなか、色とりどりのライトに照らし出され […]

2019.10.26作成 

Weekend, the End

(2019.10.26更新)

坂本は顔を隠すかのように頬杖をついて、再びため息をついた。 「…大丈夫?」 そっとしておいた方がいいのだろうか。 悠希は迷いながらも尋ねた。 坂本がギロリと、落としていた視線を悠希に向けた。 瞳は潤んでいて涙目だ。 悠希 […]

2019.10.20作成 

Weekend, the End

(2019.10.20更新)

週末、代官山。 雲ひとつない青空の下、緑に囲まれたオープンカフェは気持ちがよかった。 隣に座っている若い夫婦が連れてるトイプードルが無邪気に舌を出してこちらを見ている。 悠希はニコニコして、トイプードルの方を見ながら、ア […]

2019.10.19作成 

Sleeping Beauty

(2019.10.19更新)

―――参ったな。 悠希の傘に二人で入り、歩きながら坂本は思いを巡らせた。 飲んで行き釣りでセックスしてしまったことは何度かあった。 撮影のあと打ち上げで飲んだ勢いで、その日知り合った「女優」を抱いたこともある。 ただそれ […]

2019.10.18作成 

Sleeping Beauty

(2019.10.18更新)

ザーッと強めの雨音がしている。 夜が明けたのだろう。 頭上のカーテンレールを見ると青白く薄明かりが漏れていた。 「…うっ…………ん。」 坂本は布団に顔を埋めた。 明らかな二日酔いで、頭がガンガンと痛み、胸焼けがする。 今 […]

2019.10.17作成 

Sleeping Beauty

(2019.10.17更新)

オレはそれから庭へ下りて、真珠貝で穴を掘った。 真珠貝は大きな滑らかな縁の鋭い貝であった。 土をすくう度に、貝の裏に月の光が差してきらきらした。 湿った土の匂いもした。 穴はしばらくして掘れた。 知広をその中へ入れた。 […]

2019.10.16作成 

Sleeping Beauty

(2019.10.16更新)

「………あっ!……………あっ!…あっ!あっ!あぁ!坂本………」 オレは夢を見ながら、きっとこれは夢だと分かっていた。 オレは知広を好き放題に犯したあと、腕組をして枕元に座っていると、仰向きに寝た知広が静かな声で 「もう死 […]

2019.10.15作成 

Sleeping Beauty

(2019.10.15更新)

「ぃらっしゃいませ~!!!!!」 活況な居酒屋の雰囲気とは裏腹に、二人はなにを話すでもなく、静かにジョッキを傾けていた。 「オレなんか好きになるの辞めちゃえよ。」 ビールを飲んでハイボールも2杯3杯と進んできた頃、坂本が […]

2019.10.14作成 

Sleeping Beauty

(2019.10.14更新)

坂本の家は高井戸にある。 今日はいろいろなことが起こりすぎた。 学校に行き、それから仕事。 仕事では思うように勃起することができず、本郷に迫られた。 ぐったりと疲れきった坂本はベッドに横になり、携帯電話を観た。 「週末時 […]

2019.10.13作成 

A King’s Suffering

(2019.10.13更新)

撮影は代役で進んでいった。 隣の部屋から男の動物のようなあえぎ声がうっすらと聞こえてくる。 坂本は別室で、ぼんやりと、足を組んで座っていた。 嫌がる知広をレイプしかけ、佐々木善之介(ささきぜんのすけ)と街中でケンカ。 撮 […]

2019.10.12作成 

A King’s Suffering

(2019.10.12更新)

坂本球太郎(さかもときゅうたろう)―通称キング。 ゴールデンレトリバーを思わせる、整った顔立ちと、程よく日に焼けた引き締まった肉体が美しい。 そしてなにより、彼が「キング」と呼ばれる由縁は、その巨根っぷりと勃起する勢いに […]

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